モンステラ・マニア遠征記録は、北陸富山県初上陸の巻きです。

DJイベント、個展、旅行などで何度も行ったことある石川県、金沢。そのたびに富山県はどうしても通過点となってしまい、今までゆっくり立ち寄ったことなかった。
ところが、昨年から友人が住むこととなり、今回久々の北陸旅は、富山県をじっくりあじわった。もちろんモンステラ・マニアとしては、富山県の熱帯温室を調べてみる。
すると富山県中央植物園と、氷見海浜植物園に熱帯温室があることがわかった。氷見のほうは少しこぢんまりしているようで、今回は富山市にある富山県中央植物園に、植物園初体験の友達を連れて行ってみた。

富山駅の南西。市街地のはずれ。神通川と北陸自動車道が交わるあたりの、富山空港のそばにある、富山県中央植物園。新宿御苑の半分くらいだが、それでも広大な敷地に、大きな池が二つ。様々な木を配した森と芝生の公園の端に、熱帯温室がある。


新宿御苑のように、入園料を払う有料公園。入り口ゲートで入園料500円の切符を自動販売機で買って入園する。


アプローチに入ってすぐに温室が見えて来る。

まず見えてきたのがメインの「熱帯雨林植物室」。ホールのまわりに、このようなガラスの温室が5棟も配されている大型施設だ。さすが県立。


アプローチを進むと、まずホールがあり、入り口にも大きな看板が出ていたが、今日は「第38回 春のラン展」が開催されていた。

りっぱなランを見ながら、横の熱帯雨林植物室に早速入ってみる。

平成8年に全面開園したらしく、それほど歴史が古いわけではないが、20年くらいたっているだけあって、温室はなかなかのジャングル状態。

池は小さめだが、そのまわりをぐるっと回るように通路が配されている。

ジャングル度合いはなかなかだ。

通路もきれいに保たれており、所々に休めるベンチなどが置いてある。

早速モンステラ!?いやいや、これはよく間違えられる“マングーカズラ”。モンステラと同じサトイモ科だが、モンステラ属ではなくエピプレムヌム属(ハブカズラ属)。ハブカズラというのがあるが、それより強い品種なので、「ハブより強いマングース」から来ているというのは本当の話か?

やっとモンステラ登場。なかなか大型だ。後ろのレンガの壁がいい感じ。

巨大なアレカヤシ?とおもったら、本当に竹だった。
“キョチク(巨竹)”という世界最大の竹の仲間らしい。

根元がおもしろい。

一瞬ぎょっとする。
植物園でこういうコトするところは時々あるが…
さっきの池には小さいワニがいた…


またいたずらオブジェか?と思ったら、これは本当のカエル。周辺でカエルの鳴き声がたくさんしていた。

天井も高くて、なかなかの温室空間だ。

モンステラとお釈迦様!?
いや、隣にインドボダイジュがあるからだろう。
「無憂樹、沙羅双樹 と並び仏教聖木の一つ。 仏教三大聖樹(仏教三霊樹)。各地の仏教寺院では本種の代用としてシナノキ科の植物のボダイジュがよく植えられている。そのためボダイジュが「菩提樹」であるかのように誤解されることが多いが、本種が仏教聖樹の「菩提樹」である。」引用:ウィキペディア

それにしても何とも言えないお釈迦様。誰がつくった?
モンステラとお釈迦様の並びもなかなかいいのでは?

そのモンステラの横にあるのはモンステラの気根ではなく、ガジュマル。

この日は天気が良く、木陰になった通路が気持ちいい。

温室の端まで行くと、なかなかかっこいい展望台が出てきた。

が、上に登ると、茂りすぎててそれほど見晴らしがいいわけではなく…

熱帯雨林植物室のとなり。もう一つの三角形の部分は「ラン温室」

みんなのハワイアンズを思い出し、あんな感じでランがたくさん並んでるのかと思いきや、いきなり出てきたのは同じようにうっそうとしたジャングルに、巨大なモンステラ。


さらに斑入りも出てきて、さっきよりモンステラ多めだぞ。

こちらも、回廊がきれい。
りょっとランが出てきたか?

最後の最後にランの鉢植えが並んでました…

そして最後は旧モンステラミニマ、ヒメモンステラのラフィドフォラ・テトラスペルマ。

一度中央ホールに戻って、別の入り口から高山・絶滅危惧植物室へ。

板橋区立熱帯環境館にあった霧が漂う雰囲気はなかったが、山登りを楽しめる?演出。


山頂からの眺め。

足元には沢も流れている。

一つ納得いかなかったのは、温室の中でもここが一番暑かった…植物は大丈夫なのか?


再びホールに戻って、中庭のりっぱなソテツを見ながら…熱帯果樹室


一回り小さい温室に、果樹系の植物を集めたようだが、ここもなかなかのジャングル。
ただ、おもったより果樹があちこちなってるわけではなく、時期にもよるのだろうが、熱帯雨林植物室との差がそれほど感じられない。

植物園初体験の友人が見入る図。

ここにも展望台が。

上がってみると、やはり茂りすぎてて、それほど見晴らしがいいわけではなかった…

それでも、頭上は抜けていて気持ちがいい。

そして最後にやはり…いた…

ここで、離れ的な最後の温室は、時期も違う平成12年に完成したという「雲南温室」
富山と中国雲南省がどのような関係なのかはどこにも書いてなかったようだが…
雲南省は珍しい植物の宝庫ということのようだ。


そしてここには、やはりレッサーパンダが…

雲南温室を出ると、広大な池。そしてその奥に広がる立山連峰の美しい景色に、思わず全員声を上げる。


池の畔に見える温室。手前が「熱帯果樹温室」。奥が「高山・絶滅危惧植物室」。間にあるのがレストラン。ここでは立山連峰を見ながら名物白エビのかき揚げうどんが格安で食べられる…らしい。

それにしても美しい池越しの立山連峰。
せっかく富山に行ったら、もっといろいろ見るところあるんじゃない?という意見もあった?が、いやいや、なかなかの植物園でした。
今回は時間切れの温室のみでしたが、広大な公園をもっとゆっくり見てみたい。

そしてなにより、どこへ行っても激混みだった大型連休中でも、ゆったりと見ることができた。
穴場ですよ。
富山近郊の方は是非行ってみては。

★★★情報★★★

【規模】大型。さすが県立。高低差があまりないのと、サボテン室がないのがちょっと寂しいが、中央の池では、オオオニバスに乗れるイベントもあるらしい。

【県の施設】大人500円 温室だけではなく、公園全体の入場料。

【ジャングル度】★★★★
【モンステラ度】★★★ 規模の割にモンステラは控えめ。張り付く岩場や気根の滝も少なめ。本物の滝もない。
【アルプス度】★★★★ 高山植物質もあったが、公園の広場から見る池越しの立山連峰はやはり格別。

富山中央植物園
http://www.bgtym.org/

開園時間

2月〜10月:午前9時〜午後5時まで(入園は午後4時30分まで)
11月〜1月:午前9時〜午後4時30分まで(入園は午後4時まで)

休園日

毎週木曜日
※木曜日が祝日の場合、および4月の第1・2木曜日、ゴールデンウィーク、お盆の期間は開園
年末年始(12月28日〜1月4日)

入園料

3月〜11月 12月〜2月
大人 団体(20名以上) 大人 団体(20名以上)
500円 400円 300円 240円

※高校生以下及び70歳以上は無料